2006年04月24日

源助は、自衛隊の施設科

「お腹を召すなど、わたくしの空耳でございますね?」
妊娠すると耳鳴りがするらしい。一豊(上川隆也)は「腹を斬る」と確か
にいった。源助の死の責任を取るという。 千代(仲間由紀恵)は自分の空
耳だと現実逃避した。

大河ドラマ『功名が辻』第16回「長篠の悲劇」。
戦場の馬防柵を作るなどという源助の仕事は、立派な工兵の役割である。
戦国の頃は黒鍬者、現在の自衛隊では施設科と呼ばれる専門集団がやる。
工兵は要塞を築いたり、橋、道路、滑走路などを作ったりする。

信長は、工兵や輜重兵(荷駄隊)を創設し、軍の中のそれぞれの機能を専
門システム化したといわれる。
とくに秀吉は、戦場において土木工事をよくやった。長大な堤防を築いて
城の周りを囲み、足守川の水を一気に引き込んで備中高松城を水攻めにし
たことは有名である。戦争と土木建築工事は一体のものである。

源助が工事のみでいくさはしないというごまかしは、自衛隊海外派遣の際
の「後方支援」に似ているような気もした。
秀吉(柄本明)が源助の武功を讃えたように、工兵は重要な機能を担う兵
員であると思う。

posted by 読書人ジョーカー at 11:24 | Comment(0) | 「功名が辻」関連
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: