2006年11月13日

柿食って想うこと

久しぶりに柿を食ったが、けっこう堅いんだなあと感じた。
最近は、堅いものをあまり食っていないような気がする。
というか、堅い食い物が周囲にほとんどない。
知らないうちに、柔らかいものばかりを食うようになっていたのかもし
れない。
いまどきの子供たちも、堅いものは食べないそうである。

僕にとって、柿が堅いなどという意識はなかった。
子供の頃に食っていた、しょうゆ焼き煎餅などは鬼のように堅かった記
憶があるし、手でも容易には割れなかった。ごく稀だったと思うが、給
食に乾パンなども出た。駄菓子屋に一個5円で買えるマウスボールぐら
いの大きな飴もあった。飴は舐めるものだというが、僕はすぐに噛んで
バリバリ食ってしまっていた。
柿などは、堅い食い物ではなかったのである。

堅いものを好まない、顎の細い子供がふえているらしい。
ジャニーズ顔とかに見られる、若者の顎はどんどん細くなっているよう
な気がする。
ダーウィンによると獲得形質は遺伝しないというが、人間はやがてグレ
イとかいう不気味な宇宙人のような顔になるのかもしれない。
あれは、進化したのか退化したのか知らないが、未来の人間のありふれ
た顔なのかもしれない。

噛むことと、視力には関係性があるという。
噛むことは眼の水晶体を司る筋肉にもいい影響を与えるらしい。
よく噛む人は視力も良いという。
反対に、視力の悪い人は、あまり噛まない傾向にあるといわれる。
書店に行くと、視力回復の本がたくさん並んでいる。
レーシックとかいう手術で、一気に回復してしまうことを勧めているも
のもある。
しかし、視力回復を考えるのなら、まず噛むことから始めるのがいいの
かもしれない。

僕が子供の頃、まだ若かった叔父が、ビール瓶の栓を、わざと歯で抜い
ていたのを思い出す。
肴は噛み続けるほどに味の出る、するめが多かったように記憶している。
馬鹿馬鹿しい力技だが、丈夫な歯と逞しい顎は、強い生命力のあかしな
のかもしれない。

posted by 読書人ジョーカー at 17:09 | Comment(0) | 日記
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